あまり小説を読むほうではありません。
ビジネス書・エッセイ・マンガ・自己啓発書・歴史研究本、その次ぐらいに小説。
だけど、小説で「これは!」と思う作品に出合えたときは、本当に心底幸せです。
そして、ありきたりな表現だけど「やっぱり小説ってすごい」と思うのです。
この本もその1つ
清少納言を主人公に中宮のちの皇后、藤原定子を中心に宮中のうつりかわりを書いた作品。
清少納言か紫式部かというと、清少納言の方がカラッとしている感じでもともと好きだったのですが、
その清少納言も、現在でいうスクールカーストの上位に自然にいそうな、
自然リア充(リアル充実のいけてる女房)ではなく、
リア充になるべく内心ドキドキしながら頑張っていたというのを感じるとより親近感がわいてきます。
そして藤原定子という上司から引き出された、教養を使うセンスや文才という自分の魅力を、
時代や権力に流されていく藤原定子の華を世に残すべく使うところ、
自分の使命を感じるというのはこういうことなんだろうかと感じました。
清少納言ももちろん魅力的なのですが、
それ以上に魅力的なのは中宮のちの皇后藤原定子。
歴史や古典だと藤原道長、清少納言のほうが存在感があってあまり知らずにいましたが、
なんてステキな女性なんでしょう。教養と一族や宮中の主としてのリーダーシップ。そして華。
藤原道長が恐れを抱いて全力でいやがらせして潰そうとするのも、
自分の娘がどうやっても敵わないと思ってこそでしょう。
歴史に流されたけどそこに華があった。そんな華は現在においても、とても魅力的です。
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